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モーションキャプチャで取得したバレエの3次元モーションデータを利用し,バレエの振付をWeb環境で対話的に創作し,3次元アニメーションによってシミュレーションするシステム"Web3D Dance Composer(WDC)"の開発を進めてきた.バレエ教師が作成した振付をWeb上に蓄積し,それを生徒がダウンロードして再生し,復習や自主学習に利用することを想定している.本論文では,まず,WDCがバレエの実用的な教育支援システムとなるように,その機能を大幅に強化するため,バレエ動作の体系的符号化と,創作支援システムの開発を行った.次に,バレエ教師が舞踊の保存手段として利用できるように,バレエ用語に基づいたテキストベースの符号化手法を考案した.さらに,この体系的符号化に基づき,バレエ教師がレッスン用の振付を効率的に創作するための支援システムとして,動作連結の自動制御,ランダム選択機能,自動振付機能,蓄積・再利用機能を導入した.創作支援システムの有用性を評価する実験を行い,その結果を考察した.
身体動作情報を対象とした情報組織化について、バレエの振付/演舞で出現する定型的基本動作を具体的事例として論じた。身体動作情報を組織化するためには、1次情報化、すなわち身体動作を操作可能な1次情報として取得・蓄積することと、2次情報化、すなわち1次情報化した身体動作を定型的に記述・記録することが必要である。本稿では、バレエの基本動作の1次情報化については、モーションキャプチャシステムを用いて3次元モーションデータを採取し、これを舞踊技法の様式に従って時系列的に基本動作へ分節化して、モーションアーカイブを構築する方法を提案した。バレエの基本動作の2次情報化については、女性初級レッスン用の身体動作に限定し、舞踊技法の様式に基づいて基本ポーズ、基本ステップを網羅的に列挙して符号を与え、これらを組み合わせてバレエの動作パターンとレッスン用振付を定型的に記述する手法を提案した。実際に、プロのバレエダンサーの演技をモーションキャプチャを用いて収録し、バレエ基本ステップの3次元モーションアーカイブを構築した。このモーションアーカイブの応用システムとして、Webブラウザ上でレッスン用振付を対話的に創作し、3DCGアニメーションで再生できる振付シミュレーションシステム"Web3D Dance Composer"を開発した。
モーションキャプチャで取得したバレエの3次元モーションデータを利用し,レッスン用振付を創作,蓄積,共有できるシステムを開発した.バレエ教師が作成した振付をWeb上のアーカイブに蓄積し,それを生徒がダウンロードして自ら再生して復習や自主学習に利用することを想定している.作成した振付をWeb上で保存・再利用するために,基本ステップの分類化・符号化を行った.さらに,バレエ教師が振付を容易に作成できるように,振付支援システムとして不可能な動作連結の制御と自動生成機能を導入した.これにより,バレエ・レッスン用の振付を効率的に創作することが可能になる.本システムを用いて実際のレッスンで使用できる振付をどの程度作ることができるか,評価実験を行った.
バレエのモーションデータの教育利用を目的とし,レッスン用振付を作成,保存,配信できるシステムを開発した.これにより振付をWeb上で対話的に創作し,3次元CGアニメーションで再生することができる.振付の創作を容易にするために,振付支援システムとして不自然な動作の制御を行った.また振付を蓄積しWeb上で共有するために,独自の符号で記録できるようにした.バレエ教師による本システムの評価を行った.
Web3D技術とその応用研究として,クラシックバレエの振付支援システムを開発した.バレエの振付をWeb上で対話的に創作し,それを3次元CGアニメーションで再生することができる.モーションデータはモーションキャプチャシステムを用いてプロダンサーの実演から採取し,レッスン用の振付創作に必要な基本ステップを網羅的に収集した.振付を効率的に創作するために,バレエの基本ステップの構造分析とステップの連結可能性の調査を行い,創作支援を想定したモーションのデータベース化とユーザインタフェースの開発を行った.その結果,振付操作の簡略化と自然なバレエ動作の生成が可能になった.
Web3D技術とその応用研究として,クラシックバレエの振付支援システムの開発を行ってきた.本稿では我々の新しいシステム"Web3D Dance Composer"をとりあげる.このシステムはモーションアーカイブと振付シミュレーションシステムから構成されている.アーカイブには,バレエの基本ステップのモーションデータを要素化して蓄積した.モーションデータはモーションキャプチャシステムを用いてプロダンサーの実演から採取した.振付シミュレーションシステムでは,バレエのレッスン用振付をWeb上で対話的に創作し,それを3次元CGアニメーションで再生することができる.本稿では,まず,振付シミュレーションに必要なバレエ動作の要素化と構造分析について論じた.次に,バレエのモーションデータをWeb上で共有するために必要なデータ標準化の手法と,振付をシミュレーションするために必要な3次元CGアニメーションの生成手法について論じた.このシステムを用いた実験を行い,その結果を考察した.
This research approach focuses on sharing 3D animation data over the Web and creating a system capable of animating virtual ballet performances. Sharing motion data on the Internet allows anyone to access various artistic dances all over the world. In addition to this, these motion data can be applied in online systems for educational and artistic purposes. I present Web3D Dance Composer, which enables the creation and editing of classical ballet animation based on VRML. This system allows anyone to easily create and simulate artistic ballet performances as well as realistic stage effects. Since it is important for classical ballet to provide an artistic harmony from both dance choreography and stage&scenario effects, this system can be useful for teachers and choreographers to simulate their performance in advance. This system also allows artists opportunities and possibilities to express their feelings.
プロ・ダンサーの実演から採取したモーション・キャプチャ・データを利用して,クラシック・バレエの振付をWeb上で対話的に創作し,3次元CGアニメーションでシミュレーションできるシステムを開発した.ユーザにはバレエ教師を想定し,利用目的には,基本ステップの組み合わせをレッスン用に短時間で多数創作することを想定した.基本ステップのアニメーション情報はVRMLで記述し,Javaアプレットで実装したGUIによりWebにおける逐次的な振付の編集・再生を可能にした.システムには振付を支援する機能として,基本ステップのプレビュー機能,速度変更機能,編集機能を実装し,アニメーション出力を制御する機能として,人体モデルの選択,背景の選択,ユニゾンのシミュレーションができるようにした.バレエ教師などによってシステムの評価を行ったところ,実際に使うことのできるレッスン用の振付が本システムで創作できることを確認した.同時に,実用的なシステムとして公開するために改良すべき点が明らかになった.
モーションキャプチャで採取した舞踊データを複数のシステムで共用できるようにするため,人体アニメーションの記述規格として提案されているVRML H-animに基づいて,クラシックバレエのモーションデータアーカイブを構築した.また,アーカイブ化したバレエの人体モーションデータを利用し,World Wide Webの環境で動作する振付シミュレーションシステムを開発した.H-animで記述を標準化することにより,人体モーションデータの共用と再利用が容易になった.
プロ・ダンサーの実演から採取したモーション・キャプチャ・データを利用して,クラシック・バレエの振付をWeb上で対話的に創作し,3次元CGアニメーションでシミュレーションできるシステムを開発した.ユーザにはバレエ教師を想定し,利用目的には,基本ステップの組み合わせをレッスン用に短時間で多数創作することを想定した.基本ステップのアニメーション情報はVRMLで記述し,ステップの連結と振付アニメーションの生成にはVRMLの外部ファイル参照機能およびJavaScriptを利用した.システムには振付を支援する機能として,基本ステップのプレビュー機能,速度変更機能,編集機能を実装し,アニメーション出力を制御する機能として,人体モデルの選択,背景の選択,ユニゾンのシミュレーションができるようにした.バレエ教師などによってシステムの評価を行ったところ,実際に使うことのできるレッスン用の振付が本システムで創作できることが確認された.同時に,実用的なシステムとして公開するために改良すべき点が明らかになった.
We have developed a 3-dimensional animation sys-tem based on hierarchic human body techniques and its motion data. Using our proposed system, one can easily compose and simulate classic ballet dance in real-time on the Net. Our goal is to develop and integrate several modules into a system capable of animating realistic vir-tual ballet stages in a real-time performance. This in-cludes modeling and representing virtual dancers with high realism, as well as simulating choreography and various stage effects. For handling motion data more eas-ily, we have developed a new action description code based on "Pas" which is a set of fundamental movements for classic ballet. This paper explains our proposed mo-tion description method for classic ballet and several functions of the composing system we developed.
ダンスの記法として「舞踊符」を提案し、 これを用いてクラシック・バレエのステップを蓄積・検索できる三次元動画データベースを試作した。 「舞踊符」は、舞踊技法に内在する動作体系を手がかりとして、ダンスを分節化し、記述する手法である。 データベースには、プロのバレエ・ダンサーの踊りを磁気式モーション・キャプチャ・システムによって採取し、 それを分節化したおよそ300種の「舞踊符」を収録した。 また、ステップを探索するための動作検索システムと、 舞踊符を組み合わせて新しい振付を創出するための動作生成システムも開発した。 さらに「舞踊符」とシステムの評価を行い、問題点と課題を明らかにした。